こんにちは、新百合ヶ丘のパーソナルジム Be-Proudです。
先日、メジャーリーガーの佐々木朗希選手が「肩のインピンジメント症候群」と診断されたという報道がありました。
この障害は、野球選手などの肩を酷使するアスリートに多いとされていますが、実は一般の方にも起こり得るものです。
本記事では、インピンジメント症候群の仕組みと原因、なりやすい人の特徴、そして日常生活での注意点や予防法について解説します。
医療ブログではないため、治療内容には踏み込みませんが、「最近肩が上がりにくい」「なんとなく痛みがある」と感じる方は、ぜひ参考にしてみてください。
インピンジメント症候群とは?

インピンジメント症候群(Impingement Syndrome)とは、肩関節において骨や筋肉、腱などの組織がぶつかり合い、炎症や痛みを引き起こす状態のことを指します。
肩関節は、腕を動かす際に「腱板(けんばん)」と呼ばれる筋肉の集合体が「肩峰(けんぽう)」という骨の下をくぐるように動きます。何らかの理由でこの隙間が狭くなると、腱板や滑液包が擦れて炎症を起こしやすくなるのです【¹】。
インピンジメントになりやすい人の特徴
この障害は、プロの野球選手や水泳選手に多いことで知られていますが、日常生活でも以下のような方に起こりやすいとされています。
- 長時間のデスクワークで猫背・巻き肩の姿勢が続く人
- 肩より上に腕を上げる作業が多い(荷物の出し入れなど)
- 筋トレでフォームが崩れている人(特に肩トレ)
- 肩まわりの柔軟性が乏しい人
悪い姿勢や可動域の低下により、肩関節内のスペースが狭くなり、組織が衝突しやすくなるためです【²】。
どんな症状が出る?見逃しがちなサイン
インピンジメント症候群の代表的な症状は以下の通りです。
- 腕を上げる途中で痛みが出る(特に肩の高さあたり)
- 夜間に痛みで目が覚める
- 肩が上がりにくく、力が入りづらい
- 動かすたびに引っかかるような違和感がある
特に「90度付近で痛みが出て、それを超えると少し軽くなる」という特徴的なパターンは「ペインフルアークサイン」と呼ばれ、インピンジメントの指標の一つとされています【³】。
日常でできる予防とセルフケアの工夫
インピンジメント症候群は、日頃の姿勢や運動習慣を少し見直すことで予防が可能です。特別なトレーニングや器具が必要なわけではなく、今日からでも始められる習慣が大きな効果を生みます。
1. 姿勢を整える
現代人の多くは、スマートフォンやパソコンの使用で無意識のうちに猫背や巻き肩になりがちです。この姿勢は、肩甲骨の動きを制限し、肩関節の中で組織がぶつかりやすい状態を作り出します。
まずは、背筋を伸ばして肩を軽く後ろに引く姿勢を意識しましょう。イスに座るときは骨盤を立て、頭の位置が前に出すぎないように注意します。立ち姿勢でも重心をかかと寄りに保つと自然に肩が開きやすくなります。
2. 肩甲骨の柔軟性を高める
肩のスムーズな動きには、肩甲骨が自由に動くことが不可欠です。固まった肩甲骨は関節の動き全体を制限し、結果として衝突リスクを高めてしまいます。
おすすめのケアとしては、
- 肩甲骨を上下・前後に大きく動かす「肩回し」
- 背中側で両肘を近づけるように動かす「肩甲骨寄せ運動」
など、1日2〜3分の簡単なストレッチで十分な効果があります。入浴後や仕事の合間に取り入れてみましょう。
3. インナーマッスル(ローテーターカフ)の強化
肩関節を安定させる筋肉「ローテーターカフ」は、外から見えない小さな筋肉ですが、肩の安定性を支える重要な存在です。ここが弱いと、ちょっとした動作でも肩のバランスが崩れやすくなり、インピンジメントのリスクが高まります。
フォームに注意しながら、
- 軽いダンベルやチューブを使った外旋・内旋運動
- 肘を体に付けてのローリング動作
などを取り入れることで、安全に鍛えることができます。
※痛みが強い場合や違和感が続く場合は、自己判断せず整形外科などの専門医を受診することをおすすめします。

運動初心者こそ注意したいポイント
パーソナルトレーニングを受けるお客様の中にも、「軽い痛みだから」と我慢して運動を続けてしまう方がいます。
しかし、無理に続けることで症状が悪化してしまうケースも少なくありません。
Be-Proudでは、運動初心者の方が安心してトレーニングを続けられるよう、姿勢や可動域のチェック、正しいフォーム指導を丁寧に行っています。
「無理せず続ける」「気づいたら改善されていた」──そんな環境づくりが、再発予防にもつながると考えています。

まとめ
インピンジメント症候群は、決して一部のアスリートだけの障害ではありません。
姿勢や日常のクセが原因で誰にでも起こり得るものだからこそ、予防と早期の気づきが大切です。
もし肩に違和感を感じたら、無理せず適切なケアを取り入れてください。
そして、ひとりで悩まず、信頼できる指導者や医療機関に相談することも大切です。
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【引用・参考文献】
- Neer CS. “Impingement syndrome in athletes.” The Journal of Bone and Joint Surgery (1983).
- Ludewig PM, Cook TM. “Alterations in shoulder kinematics and associated muscle activity in people with symptoms of shoulder impingement.” Physical Therapy (2000).
- Michener LA et al. “Diagnostic accuracy of tests for impingement syndrome.” J Orthop Sports Phys Ther (2009).